治療期間はどのくらい?
ここでは歯列矯正の治療にかかる期間について説明しています。
歯列矯正の治療法とその期間
矯正歯科の治療では、歯の状態や治療の方法によって、治療期間が大きく異なります。
一般的に歯を抜かずに矯正ができる、軽度の治療では6ヵ月~1年。保定期間にも、おおよそ矯正に要した期間と同じくらい必要なため、矯正と保定の期間を併せて1年~2年かかることになります。
抜歯を伴う平均的なケースでは矯正に1年~2年、保定に1年~2年で、合計2年~4年の期間が必要です。また特に重度の矯正治療が必要な場合は、保定期間を併せて4年以上かかることもあります。
矯正治療中の通院頻度
普通のワイヤー矯正や裏側(舌側)矯正の場合は、1~2ヶ月に1回の通院が必要です。
ワイヤー矯正では歯を動かすために、患者に痛みなどの負担がかからない範囲で、ワイヤーを常に引っ張っておく必要があるため、定期的に調整(ワイヤーの張替え)をしなければなりません。
子供の矯正では、歯の動きが早いため、1月1回のペースで通院することが多く、社会人など大人では、仕事の都合も考慮して2ヵ月に1回通院するよう、調整する場合が多いようです。
マウスピースによる矯正では、ワイヤーのように牽引に頼ることができないため、一度に動かせる歯の移動距離に限界があります。そのため、およそ半月に1回のペースで通院して、その都度新しい矯正装置(マウスピース)と交換する方法が取られています。
期間が長引く理由
矯正の治療中に、虫歯や歯周病などになると、そのままでは矯正が続けられないため、虫歯・歯周病の治療を優先して、矯正治療が一旦中断してしまうことがあります。
歯列矯正は、時間をかけて徐々に歯を動かす治療のため、中断すると後戻りしてしまう恐れがあります。虫歯や歯周病は、矯正治療の妨げになり、期間もその分長引いてしまうので、充分な注意が必要です。
また、マウスピース矯正の場合は、患者が自分で装置を外すことができてしまうため、装置の圧迫感を嫌って、外していることが多い患者では、矯正治療の効果が出にくくなります。
歯が目的の位置まで動くまでは、次の装置に変えることができないため、患者の努力が不足している場合では、無制限に治療期間が延びることも考えられます。